主な作品

現代薬医門

【薬医門とは】
薬医門の名前の由来は矢食い(やぐい)からきたという説と医者の門として使われたからという説がある。
構造の特徴は、鏡柱という2本のメインの柱に冠木(かぶき)という横木を載せ、背後も控え柱を立て、切妻屋根をかけた門。門扉が雨に濡れないように出桁造りにし、少し前方に屋根をずらして載せている。

門には日本建築の技術が凝縮されている

最近薬医門を造らせていただきました。(下の写真)
薬医門には一切壁がありません(本体部分)。柱、梁、貫などの軸組だけで支えられています。筋かいや構造用面材の壁で支える現在の木造建築とは真逆の構造といえます。
壁が無くてもグラグラしない構造を作るのには高い技術が必要です。
現代薬医門

門には次のような伝統工法の技術が使われています

《長ホゾ》梁せい全体を貫通する穴を掘り、柱に梁せいと同じ長いホゾをつけて差し込む。
現代薬医門

《差し鴨居》梁のような大きさの鴨居を柱に指すことで強度を持たせる。
《通し貫》柱を貫通する穴を掘り、構造材的な太い貫を通すことで強度を持たせる。
現代薬医門

このような伝統的な日本の技術により壁が無くても骨太の構造材だけで自立できる造りとなっています。