海野宿(うんのじゅく)
粟野徹は2009年、2012年と2度訪れました。

海野宿は私のお気に入りの場所で、今までに2度訪れています。
「うだつが上がらない」という言葉の語源にもなった古い建物が街道沿いに軒を連ねる美しい所です。
天気が曇りの写真が2009年、晴れが2012年の時のものです。


「うだつ」には2種類ありますがこちらが「本うだつ」と呼ばれるものです。
建物の両側にある妻壁を屋根より一段高く上げた部分です。
防火壁の役割を果たすことから「火回し」とも呼ばれます。
富裕な家でなければ「うだつ」は付けられなかったことから、
「うだつがあがらぬ」という言葉も生れていま す。

これが「袖うだつ」と呼ばれるものです。
「本うだつ」は江戸時代のものですが「袖うだつ」は明治時代のものです。
明治時代になって「うだつ」も装飾的なものに変化したようです。

建物2階部分をご覧下さい。
長短2本ずつ交互に組み込まれた格子は「海野格子」と呼ばれています。


屋根の上に見える小屋根は蚕飼育の保温のため焚いた火の煙出しの「気抜き窓」です。
明治に入り宿場の町から養蚕の町へと変わった海野の歴史を語るものです。、


玄関の引戸は引き違い戸ではなく、
写真のように引き分け戸になっているものが、
かなりありました。


写真のように雨戸も引き分け戸になっているものが見られました。
雨戸は外壁の内側に収納されるようになっています。


土台部分をよく見ると、パッキンを入れて通気を取っているのでなく、
手間をかけてこのような加工を施してありました。


建物前面の霧よけ屋根の部分です。
腕木がユニークなデザインです。


海野宿は何度でも行きたくなる心が癒される場所です。